私は昔から、あまり感情を表に出すタイプではありません。
心が動く瞬間が少なくて、泣いたり笑ったり、感情を爆発させることがほとんどない。
そんな自分が、実はずっとコンプレックスでした。
でも今日、ドッグトレーナーの仕事を通して、
「心の底から悔しい」と、初めて思いました。
気づいたら涙が止まらなくて、自分でもびっくりするくらいでした。
預かって訓練していた2歳のワンちゃん。
そのご家庭にはいろいろな事情があり、「どうすればこの子とご家族が幸せに暮らせるか」をずっと考えて、真剣に向き合ってきました。
ワンちゃんは本当に頑張っていて、私とのトレーニングでもたくさんの成長を見せてくれたんです。
だけど、今日のレッスンで気づきました。
飼い主さんの意識が、まったく違う方向に向いている。
そのズレが大きくて、大切にされるべきワンちゃんが、なんだか報われていないように感じてしまって……。
悔しくて、悲しくて、どうしても涙が止まりませんでした。
私は感情を感じにくい人間だと思っていたけど、
こんなにも心を揺さぶられる経験ができたのは、この仕事に出会えたからだと思います。
悔しさ、悲しさ、もどかしさ。
ネガティブな感情かもしれないけれど、
「この子のために、もっとできることがあったんじゃないか」と、本気で向き合ったからこその感情なんだと思いたい。
そして今、強く思います。
もっと飼い主さんの心に寄り添えるトレーナーになりたい。
ただ技術を伝えるだけじゃなくて、
「一緒にこの子の未来を育てていく」パートナーとして信頼される存在になりたい。
今回の経験は、きっと私を成長させてくれる。
そう信じて、また明日から前を向いて進みます。
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